落語,お能カテゴリ 3ページ目


喜多八師匠!

ほん近場の船橋、しかも定員50名ほどの小さな会場で喜多八師匠の落語が聞けるとな!それはぜひとも行かねば!と、喜び勇んで行ってまいりました、船橋東西寄席。

今回は私、とあるミッションを秘めておりました。数ヶ月前にムギさんと喜多八師匠のことを話しながら歩いていた。「喜多八師匠って自転車が趣味なんだって(あんなけだるい感じだけど)」などと話しながらとある雑貨屋さんに入ったら、ブリキで出来た可愛いミニチュア自転車があって、あまりのタイミングの良さに盛り上がってしまって購入したんですよね、喜多八師匠にプレゼントしようと。とても勝手な話しだけど、喜多八師匠にはなんだかそんな友達感覚を抱いてしまう。

で、今日はムギさんは一緒に行かれなかったので、私はプレゼントを胸にひとり鼻息荒く乗り込んだわけです。会場に着いて受付。会場のオーナーさんに「あの、喜多八師匠にプレゼントを持ってきてるんですけど、お渡しする機会はあるでしょうか?」と尋ねてみたら、「あ、今、奥にいらっしゃるからどうぞ行ってみて〜」とすごく気軽に。わおー、いいいのだろうか?!ドキドキ!!

奥の部屋の前で「あの、失礼してよろしいでしょうか?」と声をかけた。「どうぞー」との返事にカーテンを開けてみたら…、いらっしゃいました、喜多八師匠!Tシャツにパンツ○丁姿でくつろいでいらっしゃいました。きゃあ。「喜多八師匠のファンでして、大したものではないんですがプレゼントです!」と、なるべく視線を下に下ろさないよう注意しつつミニチュア自転車をお渡したら、師匠、とても喜んでくださった。「すみませんねぇ、こんな格好で」「いえ、こちらこそすみません!少々刺激的ですけど大丈夫です!」と始まって、ミニチュア自転車を買ったいきさつなどをお話させてもらった。部屋にいらしたるぱんさんが「せっかくだから写真撮っていただいては?師匠、パンツ○丁ですけど」とナイスな振りをしてくださり、ツーショット写真も撮っていただいた。下半身はテーブルで隠れていたのでセーフだった。

しかし、まさかこんな展開になるなんて…!喜多八師匠、とても気さくに対応してくださって、ミニチュア自転車もとても喜んでくださって嬉しかったなあ!ますますファンになりました。

興奮おさまらぬまま開演。開口一番、るぱんさん。ネタは「へっつい幽霊」。素人さんだなんて信じられない!おもしろかったー。上方落語でワクワクした。

喜多八師匠の一席目は「短命」。勘の悪い八五郎にご隠居さんがイライラしながら短命の理由を伝えようとするくだりは、表情、身振り手振りだけで、サイレント映画のようだった。すごくおもしろかった!また聞きたい!

二席目は「鈴が森」。泥棒の親分とまぬけな子分のやりとりに大笑い。喜多八師匠のまぬけな子分、愛嬌たっぷりでいいなあ。いつまでも見ていたくなる。

最後は「盃の殿様」。殿様が「うむ、ベストコンディションである」と言ったり、現代用語がちょこちょこ入っておもしろかった。盃を持った足軽が九州から江戸を目指すくだりの長ーい道中付けでは歓声と拍手が巻き起こった。

帰りにミスドでシューフロッケンレモンヨーグルトを食べながら、ムギさんに報告メールを。ツーショット写真もばっちり付けて文章を入力していたら、もうニヤけが止まらない止められない。はあー、楽しい楽しい1日だった。

「船橋東西寄席」
河内家るぱん 「へっつい幽霊」
柳家喜多八 「短命」
柳家喜多八 「鈴が森」
柳家喜多八 「盃の殿様」

pagetop

ハムと八つ橋

笑福亭瓶二さんのマントヒヒ寄席を見に、ムギさんと一緒に巣鴨まで。とげぬき地蔵尊でお参りして、幸せだんごをいただく。お醤油味の素朴なだんご、うまい〜。

焼き鳥を買い食いして、すり鉢茶屋さんへ。すり鉢茶ってはじめてだったけど、お茶っ葉を粉になるまですり鉢でするんですよ。「いい香り〜」などと言ってるのは最初の数分、早々に腕にきてしまい黙りがちに…(笑)。途中からお店のお姉さんにバトンタッチして、結局、ほとんどやってもらった。お茶は葉ごといただくので、カテキン吸収率アップでいいなあ!と思ったけど、私はちょっと粉がのどに引っかかってしまって…うむむう。

軽くお蕎麦を食べてから、会場のスタジオフォーへ向かう。通りすがり、女子高生が「お腹減ったー!昼抜きで、さっき八つ橋食べただけだよ?朝はハムしか食べてないし、さいあくー」と言っているのが聞こえて、思わず笑ってしまいそうになる。女子高生が通りすぎたあと、「朝ハムだけ。あと夕方の八つ橋。それはサイアクだ!それはハラペコだ!」などなどムギさんとひとしきり盛り上がった。それにしても、ハムと八つ橋って組み合わせ、なんかジワジワくるなあ。あの女子高生、夜ご飯はたくさん美味しいものが食べられていますように。笑

というわけでマントヒヒ寄席。瓶二さんの「ねずみ」がよかった!すっかり話しに聞き入ってしまったなあ。志ららさんは「権助魚」。権助はどうも確信犯に思えてしまうー。「権助提灯」というネタもあるけれど、ほかにも権助シリーズあるのかな。

終演後の打ち上げにも参加させていただいた。瓶二さん、志ららさんとも気軽にお話しさせてもらったし、スタジオフォーのオーナーご夫妻や常連さん(同郷、同高校卒の方がいらした!!偶然が過ぎる!!)、お客さんたちとも色々話せてすごく楽しかったー。

瓶二さんから鶴瓶師匠との素敵なエピソードもたくさん聞けた。「鶴瓶師匠を代表するエピソードばなし」がよかったなあ。鶴瓶師匠と瓶二さんが大阪の駅にいたら、向こうからおばちゃんがワーっと走り寄ってきて「やー、鶴瓶さん!!これ、両替してくれへん?」って両替頼まれたって(笑)。なんかわかるー。親近感わいてしまうもの。なんでも受け止めてくれそうな。そして、それを話している瓶二さんは、鶴瓶師匠というか”駿河学”という人が大好きなんだということがすごく伝わってきた。師弟関係っていいなあ。

「第11回 笑福亭瓶二のマントヒヒ寄席」スタジオ・フォー
笑福亭瓶二 「おごろもち盗人」(たぶん)
立川志らら 「権助魚」
笑福亭瓶二 「ねずみ」

pagetop

僕、ちょっと歌いに参りました。

小三治師匠がオーケストラをバックに歌うとな!これはぜひとも聞きたいね!とムギさんと一緒に行くことにしたのでした。

「うたあそび 小三治、僕、ちょっと歌いに参りました。」サンシャイン劇場

最初から小三治師匠が歌うと思っていたので、プログラムを見ながら、「小三治師匠、これだけ歌うのは大変そうだよねぇ」などと話していたのだか、前半はオペラ娘の皆様による歌だった。

休憩後、ついに小三治師匠登場。待ってました!一曲一曲に深い思い入れがあるようで、想いのこもった唄だった。初恋の話とか、行きつけの喫茶店で会うお友達の話など、寄席では聞けない話をたくさん聞けた。小三治師匠ってとてもロマンチストなんだなぁ。実らなかった初恋の話はキュンとした。そういう思い出がたくさんあるというのはいいものなんだなぁとしみじみ思った。人生の深みが増しますね。

ラストソングは「風に立つライオン」で壮大にエンディングをむかえた。再びのご登場でアンコール。「先生、わがまま聞いてもらっていいですか。『風に立つライオン』で」と小三治師匠が言ったときには、さすがに「んんっ?!」となってしまった。終演後、「『風に立つライオン』がすごくお好きなんだねえ」「そうなんだねえ」とムギさんと話す。

その後に立ち寄ったタカセでは、二人して大はしゃぎ!パンやお菓子の素朴で懐かしい佇まいに妙に魅かれる。パッケージのレトロなデザインが可愛い。そして、全体的にお安い。見るパン、見るお菓子、端から端まですべてに食いつかんばかりの勢いだった!おもしろすぎた!また、池袋に行ったときには立ち寄ろう〜。生クリームの羽がはえたショートケーキも食べたい。

pagetop

手水廻し3回目!

方正さんを中心に東西の落語家さんが入り混じって登場する「やみ鍋の会」という落語会。これまで何回か行っているけれど、今回は鶴瓶師匠がゲスト出演されるとのことで超スペシャル!

牛込神楽坂駅の改札で一緒に観賞するムギさんと遭遇!会場の牛込箪笥区民ホールに着くと、ひがしのりさんとかチラホラ芸人さんがいた。そういえば、東野さんってなんで”ひがしのり”って呼ばれてるのか知らないなあと思って調べたら、「髪の毛が濡れたときに頭に海苔が乗ってるようだったから」とのこと。ふむ。書きとめておくほどのことでもないか…って言うのも失礼か?

開口一番は前田一知さん。ネタは「平林」。店のご主人から『平林(ひらばやし)』さんに手紙を届けるよう頼まれた定吉。字が読めないので名前を口ずさみながら歩いていたけど、途中でわらかなくなってしまって…というお話。話しの内容を検索してみると、名前が分からなくなった定吉は、「道行くいろんな人に尋ね回っては、間違った読み方を教えられて、てんやわんや…」な内容になっている。前田さんのは、同じ人に何回も尋ねに行っては嘘を教えられ、結果、その尋ねに行ってた人が平林さんやった!おちょくられてたんやね!という内容だった。前田さんのアレンジなのかな?

次に瓶二さん。ネタは「ちりとてちん」。以前に聞いたときよりもくすぐり多かった!おもしろかったー。知ったかぶりばかりする竹(という名前)が、腐った豆腐を食べさせられにやってきてからの盛り上がりはすごかった。私もその様子を台所から、「竹め〜、しめしめ~」とのぞいている気分になった。

方正さん。出ました!手水廻し!大好き、手水廻し!今日も方正さんならではのおもしろリアクション満載!お江戸ではこういう落語をされる方になかなか出会えないので(知らないだけかもしれないけれど)、大阪の血が騒ぐといいますか、大笑いしちゃいます。これからも方正さんならではの落語を聞かせていただきたい!そして、また聞きたい、手水廻し!(どんだけ好きなのかと。笑)

やえ馬さん。ネタは「時うどん」。おもしろかったー!上方落語やっぱり好き。時うどんの後半、一人二役でうどんを食べるところは真似したくなっちゃうなあ。

ところで、やえ馬さんですけど、カッパ(写真仲間)のお一方(カッパ一のダンディさん)にとても似ているんですよね。親戚ちゃうやろかと思って、本名調べたら違ってた。でも、「遠い親戚かも?」とあきらめきれないくらいに似ている。次にお会いしたときに聞いてみようと思う。思い込み激しくて気持ち悪がられるかもしれないけど。笑

トリは鶴瓶師匠で「死神」。マクラなしでいきなり噺に入るなんて!鳥肌でした。鶴瓶師匠の落語は皆まで言わないのがかっこいい。普段はさらりと流してるけど、言うときは言うお父さんみたいな。死神はきれいな女性というのは鶴瓶師匠のアレンジなのかしら。素敵。はあ、かっこよかった。

帰りにサーティワンでアイスクリームを。まさに食べようとコーンの上のアイスにスプーンを差した瞬間、アイスが45度くらい傾いてヒヤッとした。無事、マイナス45度傾けられたのでよかった。はあ、危なかった。

「やみ鍋の会スペシャル」牛込区民箪笥ホール
前田一知 「平林」
笑福亭瓶二 「ちりとてちん」
月亭方正 「手水廻し」
鈴々舎やえ馬 「時うどん」
笑福亭鶴瓶 「死神」

pagetop

Let’s豪徳寺!からのマカロニほうれん荘

地元文化会館にて平和寄席。すっかりチケット代が必要だと思っていたけれど、市主催の無料イベントとのことで(申し込んでくれたムギさん、感謝!)思わずラッキーだった。

寄席前にお昼ご飯を食べながら色々おしゃべり。ところで。豪徳寺といえば「Let’s豪徳寺!」、そして、「Let’s豪徳寺!」からの「マカロニほうれん荘」、これは、私たちより少し上のだんな様世代には「はいはい、あるある」な流れなんでしょうか?!豪徳寺の招き猫を買った話しをしたら、ムギさんの口から「Let’s豪徳寺!」、続いて「マカロニほうれん荘」という単語が飛び出して心底ビックリした。「ちょ!なんでLet’s豪徳寺からのマカロニほうれん荘?!私もそのセットで知ってる!」、「だんなが話してたからかなあ」、「私もだんなさんから聞いた」。

そんな訳だけど、今話題にしている当の本人たちは、タイトルは知っていても内容をほとんど知らないというのがおもしろかった。でも、そのタイトルの語呂・語感の良さから、「Let’s豪徳寺!」「マカロニほうれん荘」と言いまくり、「つい口にしたくなるねえ」と盛り上がった。

実はつい最近、だんなさんが古本屋で「マカロニほうれん荘」をゲットしたところだったので(!)読んでみたけど、なんかハチャメチャすぎて。不条理ギャグの応酬に1冊最後まで読むことができず。でも、なんか悔しいなあ。もう1回トライしてみよう。(あ、マカロニほうれん荘をウィキって読んだよ…)こうなると、Let’s豪徳寺!も読みたい。

で、平和寄席。三三さんを初めて聴けて嬉しかったなあ〜。先日の圓朝まつりで一番最初にサインをいただいたのが三三さんで、「団扇の真ん中にドン!とサインお願いします!応援してます!」とか言ってサインしてもらったにも関わらず、これまで高座を聴いたことがなくて「なんかすいません」と思っていたこともあって。三三さんの高座はスマートだなあ!惚れ惚れしてしまう!客席の空気のあったまり具合がパなかった。また聴きたい!

今週と来週も落語聴きに行くのでとても楽しみ。あと、木久蔵ラーメン!ドキドキする。

pagetop

圓朝まつり

今回初めて行った圓朝まつり。今年で10回目の開催になるんだそう。すごく楽しくて来年も来ようと思っていたのに、おまつりの最後に今年で一旦終了との発表が…。いつもは高座の上にいらっしゃる噺家さんだけれど、このお祭りではお客さんと一緒になってワイワイ盛り上がって、すごく嬉しい楽しい機会だなあと思ったのに…。残念だなあ…。

そんなわけで、初参加にて最後となってしまった圓朝まつり。会場の谷中全生庵に到着すると、門からあふれんばかりの人だかり!なにやら聞こえてくるなと思ったら、市馬師匠がちゃんちきおけさを軽やかに歌っていた。みなさん手拍子して大盛り上がり。その陽気なリズムにノッてなんとか奥へと進んだ。噺家さんがいろんな屋台を出しているので、いろいろ見回っていたら、友人さんにお会いできた。「団扇を買うとペンも付いてくるので、噺家さんにサインもらえますよー」と教えてもらい、さっそく団扇を購入。三三さん、鬼〆さん、たけ平さん、喬太郎さん、市馬師匠、百栄さん、正太郎さん(サインをもらった順です)にサインをもらうことができた。百栄さんとはツーショット写真も!すっかりミーハー気分で楽しんでしまった。


雨でにじんでる…

「本屋高尾」で寄席芸人写真名鑑を買ったり、「お囃子茶屋」で生のお囃子を聞いたり、あんみつを食べたり、獅子舞見たり、俳句を聞いたり、突然の豪雨に避難したり、黒門亭クイズを見たり、隣にいた若い女の子たちが「やばい!やばい!」と小三治師匠のブロマイド写真を見ていて、思わず声をかけてしまってブロマイド写真の写真を撮らせてもらったり、また雨が降ってきて、たまたま近くにいらした馬楽師匠と「毎年雨降るんだよ。去年はここらへんが川んなった」などとお話させてもらったり、かっぽれを見て踊ってみたくなったりして、おまつり大満喫!でも、最後なんだなあ…。かっぽれ踊りたい…。

pagetop

いま一番行きたいところは冥土です

今日は雀々さんの独演会。ちょっと買い物をしたあと半蔵門線に乗るべく錦糸町へ。旦那さんとの待ち合わせまで時間があったのでブラブラしていたら、アルカキット横のステージで大道芸を披露していたおじいさんに目を奪われた。おじいさんは、色とりどりのキラキラした、でもなんだかちょっと怖いパーツで飾りつけられたヘルメットを付けている。ペダルを踏むと足元に置かれた太鼓がドンドコ鳴り、ヘルメットに付けた飾りがグルングルン回る。それに合わせて(でもちょっとズレている)、おふくろさんや浪花恋しぐれなどの名曲を歌うという芸。ヘルメットの飾りは何パターンもあって、1曲ごとに付け替える。その異世界感にどうにも目が離せなくなり、引き寄せられるまま椅子に座って見てしまった。強烈に焼きついた。

両サイドをおじさんとおばさんに挟まれて出にくい状況になっていたので、そのまま大道芸を見ることにした。次に出て来たのはperformer Partsさん。あ、テレビで見たことある方だ。人形のような身振りで踊る芸を「人形振り」というんだな。ビニールのカラーボールが重いというパントマイムで、最後私の方へボールが飛んで来たのでがっちりキャッチ。すかさず、重っ!って感じでガクッと手を下げてみたら、隣のおじさんに「はは、うまいねぇ!」と言われた。ちょっと嬉しかった。

私が見たのは芸王グランプリという大道芸コンテストの予選だった。10月には全国大会があるそうで、こうなると結果が気になるなあ。

その後旦那さんと合流して国立演芸場へ。国立演芸場にははじめて行ったけれど、いい雰囲気〜。並ぶ提灯に心踊る~。国立演芸場いいわあ~。栗まんじゅう可愛いわあ~。

開口一番は笑瓶さんのお弟子さんの笑助さん。ネタは子ほめでした。いつか、落語を聞く45,6歳の男性にココだっ!というタイミングで、「いやあ、どう見ても厄そこそこだ」としてやったり顔で言いたい。

雀々さん。ネタは地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)。1時間20分の大ネタ!!短めの映画くらいの長さですよね。いやあ、ものすごかった〜!!ジェットコースター下りっぱなし!!すっかり笑い疲れました。

鯖にあたって死んでしまい、冥土に来た男。亡者たちでわいのわいの大賑わいの冥土。先に死んでしまったご隠居さんと会って、「なんで死んだんです?えー薬にあたって死ぬってあるんかいな!」「ほな、三途の川まで行きまひょか〜」と三途の川まで歩く。亡者たちの行進。(鳴り物が華やかさを演出してすごい楽しい気分♪あの世やけど)途中、「娑婆に飽きたから、みなでフグ食べてこっちに来たんや~」という若旦那衆に会ったりしながら、三途の川へ到着。鬼の船頭の舟に乗って向こう岸まで。途中で乗客に追加運賃を請求する鬼。「鯖にあたって死んだ?ほな、3×8=24で24000円や!」(鬼さん、ギャグ炸裂)向こう岸へ到着。冥土の観光案内所で説明を聞く。六道の辻の真ん中の道が冥土筋(御堂筋)。冥土筋では故人となった名人たちが毎日毎日寄席をやっている。志ん朝に小さんに最近来た円楽などなどとにかく豪華。(行きたすぎる)○朝の独演会もありますよー。前売りチケット発売中!(わろてしもた…)念仏も買って、いよいよ閻魔様のもとへ。一芸披露しておもしろかったら極楽行き!というんで、みながしょうもない芸をみせる。(ここで主人公が鯖の男から地獄行きになってしまった4人の男に代わる)地獄に送り込まれた4人の男は熱湯の釜も針の山も器用に?くぐり抜け、大きな鬼に飲み込まれても、鬼の体の中であっちゃこっちゃ引っ張って大暴れ。参ってしまった大鬼は4人を外へ出してしまおうと踏ん張るが、4人の男は肛門にて出るまいと踏ん張る。困り果てた大鬼「あと二人、助さん格さんを飲み込まなあかん…!」と肛門と黄門様をかけてのサゲ。(黄門様のサゲは雀々さんバージョンなんだそう)

雑なメモですみません…。とにかくすんごいおもしろかったんです!もう冥土が楽しそうで楽しそうで!今行きたいところはダントツで冥土です、地獄八景の!(笑)

こうやって冥土をも楽しんでしまおうという落語の心意気が好き。いいなあ〜。米朝師匠の地獄八景のCD買おうかなあ。CDで落語聞くのは苦手だけれど。そして、「ちりとてちん」を見たくなった。草若師匠…!

仲入り後は方正さん。高座に上がるなり「すごいわ、あの人。やるわぁ、すごいわぁ」とはじまって、雀々さんが元気すぎる話しをいろいろと。ネタは看板のピン。5656会館で聞いた以来、二回目でした。要所要所に笑いをキュッと集めた余裕ある落語ですごくおもしろかった!

最後に再び雀々さんの高座。一文笛で終演。

「雀々さん、楽しい時間をありがとうございました!お疲れさまでした!」と心からお伝えしたくなった。帰り道では「方正さんの落語がどんどんますますおもしろくなっている!」(偉そうにすみません)と盛り上がった。

桂雀々独演会 地獄巡りファイナル
笑福亭笑助 「子ほめ」
桂雀々 「地獄八景亡者戯」
月亭方正 「看板のピン」
桂雀々 「一文笛」

ふとすると雀々さんによる桂Y團治師匠のお話が思い出される。フフフ。

pagetop

お話にならない

今日は小三治師匠と扇橋師匠の復興支援寄席を見ようと池袋演芸場へ。11:30からということで1時間前到着を目指して行ったのだけど、ぜんぜん!まったく!甘かった!

事情を知る同じく入れなかったお客さんによると、朝の5時からお客さんが並びはじめ、9時前にはもう立ち見分もすっかりなくなっていたそうで…。9時って私まだ家におったで…。お話にならんね…。

事情を教えてくれたおばさまは小三治師匠のファンなんだそうで、いろいろ立ち話をした。小三治師匠と扇橋師匠共演の落語会はそれはそれはおもしろいそうで、お互いのマクラでお互いの悪口を言い合うのが微笑ましいらしい。「小三治さんは扇橋さんが大好きなのよ、フフフ」と笑うおばさまの笑顔がたいへんに素敵だった。

あー、そんなの聞いちゃうと、今日の復興支援寄席は始発に乗ってでも行くべきだったじゃないかあ!フガー!となりながらパルコに寄ったら洋服と鞄を買ってしまっていた!これはもうしょうがない買い物。で、世界堂でバレンとか買った!これは予定していた買い物。

さっそく彫り始めました。とりあえず簡単にトリさんを。夢中です。

pagetop

鶴瓶師匠、かっこいい!

7月のもう一つのビッグイベントであった笑福亭鶴瓶一門会。鶴瓶師匠の落語を初めて聴けるというのでとても楽しみにしていた。で。落語の鶴瓶師匠はテレビでの印象とはまた違って、すんごいかっこよかった!

会場の「ル テアトル銀座」にてムギさんと合流。「ル テアトル銀座」っていい響き~。無駄に言いたくなる「ル テアトル銀座」。「雷5656会館」といい勝負、系統は違うけど。「ル テアトル銀座」の「ル」を言うときは日本人の誰もがちょっと気取った気分になると思う。

まずは幕がおりた状態で鶴瓶師匠お一人で登場。「わ、意外と(すみません)しゅっとしてはる!」が第一印象でした。柄のお着物も素敵。少しお話された後、幕が上がってずらりと並んだ13人のお弟子さんがお目見え。一番弟子の笑瓶さんは言わずもがな高座にあがるとのことで、あと一人は抽選で決まる。当たったのは恭瓶さん。

その恭瓶さんが一番手。ネタは「大安売り」の博多弁バージョン。やはり方言は味があってよいなあ。

次は笑瓶さん。あ、マクラもネタもこの前浅草で聴いたのとおんなじだ。6代目松鶴師匠の豪快な酔っ払いぶりはやっぱりおもしろいです。

鶴瓶師匠の一席目は私落語で「青木先生」。鶴瓶師匠の男子高校時代のお話。生徒たちにおちょくられてるけどとても愛されてる現国の青木先生(おじいちゃん先生)。めちゃくちゃおもしろかった!年代の差はあれどお客さんの誰しもが同じような経験してるだろうからか、会場がいい感じに温かい空気に包まれた。青木先生の最後の授業はきゅーんときたなあ。胸のちょい下で人差し指でバッテン作って「ぺけ」って言う青木先生を見たい。「ぺけ」って言われたい。ネタに出てくる「アキオカ君」はきっと実在の人物だろうな。「笑福亭鶴瓶の『青木先生』という落語にオレ何べんも出てくんねん」って自慢してはるにちがいない!登場場面全部、青木先生に怒られてはるけど(笑)。

仲入り後、鶴瓶師匠の二席目は古典落語「お直し」。「青木先生」とは打って変わって、笑いどころ少なめの聴かせるお話。ぐいっと引き込まれました。「大丈夫!」と言っていても、実際そうなると「やっぱり大丈夫じゃない…」ってなるの…分かるわ…。でも、結果まるく収まったからね。よかったよかった。「お直し」のサゲもこれまたストン!度高し!「うーん!」と唸りながら拍手。

一度幕がおりて、再び上がると笑福亭鶴瓶一門勢ぞろい。今日も、「おもしろかった!鶴瓶師匠、みなさんありがとう!」といっぱい拍手しながら緞帳がおりるのを見届けてニコニコしながらロビーに出たら、スポンサーのヤマキさんからめんつゆと鰹ぶしをもらい一層ニコニコ。

ムギさんとお話しながらの帰り道、「銀座湯」なる銭湯を発見。「わ、こんなところに銭湯が!」と振り返りながら見ていたら、黒Tシャツに白タオルを首にかけた、絶対「おやっさん」って呼ばれているであろうおやっさんが、ちょうど銀座湯ののれんをくぐって入っていった。その画のあまりの完璧さに「100点満点!」と盛り上がった。「銀座湯」入ってみたいなあ。気になるのが「銀座湯」の壁画。男湯の壁には銀座4丁目交差点が描かれているんだそう。女湯は花火だって。

最後に鶴瓶師匠の「青木先生」に出てきた印象深い詩を。

嶋岡晨 「かくれんぼ」

木の中へ 女の子が入ってしまった
水たまりの中へ 雲が入ってしまうように 
出てきても それはもうべつの女の子だ
もとの女の子はその木の中で いつまでも鬼をまっている

女の子の成長して変わっていく様子を表現してるのかな。でも、いつまでも鬼をまっているもとの女の子って何なんだろう。鬼って何なんだろう。

笑福亭鶴瓶一門会

笑福亭恭瓶 「大安売り」
笑福亭笑瓶 「あの日の六代目」
笑福亭鶴瓶 「青木先生」
笑福亭鶴瓶 「お直し」

9月にまた鶴瓶師匠の落語が聴けるので、とてもとても楽しみ!

pagetop

待ってました、小三治師匠!

待ちに待った小三治師匠の落語会。喜多八師匠もご出演とのことでとても楽しみにしていた。ムギさんと大井町きゅりあんにて合流。

柳家ろべえさん。喜多八師匠のお弟子さん。ネタは「たらちね」でした。ちんちろりんのざーくざくのぼーりぼりのちゃらころちゃらころ…(順番違ってると思う)。あそこはどうにもノッてしまうなあ。横揺れしながら一緒に言いたいくらい。

喜多八師匠は「あくび指南」。やったよー!あくび指南大好き!以下、つたないながらあらすじを。

八五郎は無理やり友達を連れてあくび指南所へ行く。目的はあくび指南所のお師匠さんと思われる色っぽい女性にあくびを習うこと。でも、実際は色っぽい女性はお師匠さんのおかみさんだった。ガクッ。まあ門をくぐってしまったのであくびを習うことに。お師匠いわく、「あくびにも春夏秋冬ある」そうで、教わるのは夏のあくび。船に乗っていて客は自分一人。そこで船頭さんに言う。『おい、船頭さん、船を上手へやってくんな。日が暮れたら、堀からあがって一杯やって、吉原でも行って粋な遊びの一つもしよう。船もいいが、一日乗ってると、退屈で、退屈で、……あーあ(ここであくび)、ならねえや』、とこんな具合。でも、八五郎がやってみると、堀からあがって一杯やったあと、どうしてもご婦人との妄想に突入しちゃって、あくびどころでなくなる。そんな八五郎とお師匠を見ていた友達があほらしくなって「あきれたもんだ。教わる奴も奴だが、教える方もいい年して。さんざ待たされているこちとらの方が、退屈で退屈で、あーあ(ここであくび)……ならねえ」とバツグンのあくびを見せる。そこでお師匠さんの「ほう、お連れさんの方がお上手だ」でサゲ。

八五郎があくびをやってみると、どうしてもご婦人との妄想に突入しちゃうところがすごくおもしろかった!肩震わせて笑った。喜多八師匠のあくび指南、大好きになった。

仲入り後は、柳家そのじさんの寄席囃子。とてもよい心地になったところで小三治師匠登場。待ってました!今日もマクラたっぷり。ろべえさん、そのじさん、喜多八師匠についていろんなお話を。喜多八師匠とのエピソードがよかったなあ。「喜多八は陰気で陰気で。どうにか陽気にさせようとしたけどどうにもならない。二人で顔つき合わせて泣いていたら、うちのかみさんが『もともとの陰気はなおらないわよ』と一言。その一言で、いい意味で開き直ることができたのか、陰気ながらの明るさが出てきた」といったお話。簡単に書いてしまったけれど、このお話の間、小三治師匠の弟子をなんとかしてやりたいという思いがにじみ出ていて、笑いながらもジーンときた。

ネタは「粗忽の釘」。わーい、粗忽もの!でも、これまでフルバージョンで聴いたことがなかったので、最初は「粗忽の釘」だと分からなかった。前半から粗忽っぷり全開なんだなあ。箪笥をくるんだ風呂敷がなかなか持ち上がらないところで大笑いした。そして、サゲの「ここまで箒をかけにこなくちゃならねえ」はストン!とくる度が高い。何度聴いても毎度毎度ストン!とくる。そして、「あー、笑った!おもしろかった!小三治師匠ありがとう!」といっぱい拍手して緞帳がおりるのを見届ける。ああ、最高です。

帰りは森見會御用達の喫茶店でムギさんと今後の予定で盛り上がる。9月、10月のバラエティに富んだイベントの数々、カレンダーで確認するたび目がくらむほどです。どうなっちゃうんだろう?!楽しみ!ニャー。

「柳家小三治一門会 きゅりあん寄席」
柳家ろべえ たらちね
柳家喜多八 あくび指南
柳家そのじ 寄席囃子
柳家小三治 粗忽の釘

pagetop