私と手水廻し

今年に入ってから、当まぜごはんでよく登場する「手水廻し」。手水廻しとは、古典落語の一つです。

私が手水廻しと出会ったのは、今年一月に行った「月亭二人旅」でのこと。方正さんが二席目で高座にかけたのが「手水廻し」でした。

どんなお話かというと、上方では朝、顔を洗うことを「手水を使う」といったけれど、少し離れたところでは通じなかった。上方の商人が丹波の村のお宿に泊まったときの「手水」にまつわる珍騒動を描いたお話。

客人「はあ、気持ちのよい朝や。ここで手水使わせてもらおかな。どなたかいてますかいな~?」
女中「おはよぅございますぅ。なんぞごようでございますかぁ」
客人「ここへ手水を廻してもらえますかな?」
女中「へっ?なんですかい?」
客人「いや、ここへ手水を廻しておくれ」
女中「ちょ、”ちょうず”でございますかぁ?ちょ、ちょうず、ちょうず…」

冒頭のやりとりはこんなふう。方正さんの演ずる女中”おなべどん”のテンパり具合がおもしろくておもしろくて、始まって2分も経たないのに大爆笑。笑い過ぎで呼吸困難になるほど。その後も勢いは衰えることなくサゲまでノンストップでした。

落語でこんな爆笑しまくったのは初めてで、その日から私の中で「手水廻し」は特別なものとなりました。私と手水廻しの旅の始まりです。

方正さんの手水廻しを今一度聞きたいと方正さんご出演の落語会に足を運んでいるが、手水廻しは聞けず。Twitterで方正さんに「手水廻しが入ったDVDを出してください」と思い切って@したりもした。ほかの噺家さんの手水廻しも聞いてみたいと、毎月かわら版で演目が載っていないか血眼になって探している。

インターネットでの手水廻しサーチも怠っていない。検索した中でも、昨年開催されたという『俺のちょうずを聴けっ!~四者四様‘手水まわし’の競演~』は悔しかった。行けた人が羨ましかった。ちなみに「月亭方正 手水廻し」でググると4、5位あたりにまぜごはんがきます。ちょっと嬉しい。「手水廻し」だけだと8ページ目くらい。

そんな中、先日もらったチラシにこんなものが!
5月26日らくごカフェの「上方落語流星群」にて、桂茶がまさんの演目が「手水廻し」!!
確実に書いてあるよ、「手水廻し」と!!
やったあ!!

と喜んでいたらですよ…。今、らくごカフェのスケジュール見てみたら、茶がまさんの演目「鹿政談」ってなってるんですけれど…。なにが巻き起こっているの…?茶がまさん、どっちかけはるの…?ねえねえ、どっち…?

どっちか悩んではる感じなら、私、「手水廻し」って書いたプラカード作ってって、茶がまさん登場と同時に掲げようか。あ、そうか。会場が手水廻し向きな雰囲気になっていればいいのか。って、手水廻し向きな雰囲気ってどんな…?

はあ。近づいたと思えば遠のく手水廻し。やきもきします。

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コメント(2)

  • ムギ | 2011.04.15 1:23

    「私と手水廻し」で検索したら、堂々トップでした(笑
    茶がまさんに、こんなに手水廻しを求めていることを
    なんとかアピールしたいねぇ。

  • ayumit | 2011.04.15 13:05

    できればこう、さりげない感じでアピールできればいいよねー。
    やっぱり手水な雰囲気作りかなあ。笑
    「鹿政談」のあらすじを読んでみたけれど、手水廻しのほうが頭使わず気楽に笑えそうなネタだから、客層が若めだといけるかも?
    いろんな意味で当日が楽しみです!

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