鶴瓶師匠、かっこいい!

7月のもう一つのビッグイベントであった笑福亭鶴瓶一門会。鶴瓶師匠の落語を初めて聴けるというのでとても楽しみにしていた。で。落語の鶴瓶師匠はテレビでの印象とはまた違って、すんごいかっこよかった!

会場の「ル テアトル銀座」にてムギさんと合流。「ル テアトル銀座」っていい響き~。無駄に言いたくなる「ル テアトル銀座」。「雷5656会館」といい勝負、系統は違うけど。「ル テアトル銀座」の「ル」を言うときは日本人の誰もがちょっと気取った気分になると思う。

まずは幕がおりた状態で鶴瓶師匠お一人で登場。「わ、意外と(すみません)しゅっとしてはる!」が第一印象でした。柄のお着物も素敵。少しお話された後、幕が上がってずらりと並んだ13人のお弟子さんがお目見え。一番弟子の笑瓶さんは言わずもがな高座にあがるとのことで、あと一人は抽選で決まる。当たったのは恭瓶さん。

その恭瓶さんが一番手。ネタは「大安売り」の博多弁バージョン。やはり方言は味があってよいなあ。

次は笑瓶さん。あ、マクラもネタもこの前浅草で聴いたのとおんなじだ。6代目松鶴師匠の豪快な酔っ払いぶりはやっぱりおもしろいです。

鶴瓶師匠の一席目は私落語で「青木先生」。鶴瓶師匠の男子高校時代のお話。生徒たちにおちょくられてるけどとても愛されてる現国の青木先生(おじいちゃん先生)。めちゃくちゃおもしろかった!年代の差はあれどお客さんの誰しもが同じような経験してるだろうからか、会場がいい感じに温かい空気に包まれた。青木先生の最後の授業はきゅーんときたなあ。胸のちょい下で人差し指でバッテン作って「ぺけ」って言う青木先生を見たい。「ぺけ」って言われたい。ネタに出てくる「アキオカ君」はきっと実在の人物だろうな。「笑福亭鶴瓶の『青木先生』という落語にオレ何べんも出てくんねん」って自慢してはるにちがいない!登場場面全部、青木先生に怒られてはるけど(笑)。

仲入り後、鶴瓶師匠の二席目は古典落語「お直し」。「青木先生」とは打って変わって、笑いどころ少なめの聴かせるお話。ぐいっと引き込まれました。「大丈夫!」と言っていても、実際そうなると「やっぱり大丈夫じゃない…」ってなるの…分かるわ…。でも、結果まるく収まったからね。よかったよかった。「お直し」のサゲもこれまたストン!度高し!「うーん!」と唸りながら拍手。

一度幕がおりて、再び上がると笑福亭鶴瓶一門勢ぞろい。今日も、「おもしろかった!鶴瓶師匠、みなさんありがとう!」といっぱい拍手しながら緞帳がおりるのを見届けてニコニコしながらロビーに出たら、スポンサーのヤマキさんからめんつゆと鰹ぶしをもらい一層ニコニコ。

ムギさんとお話しながらの帰り道、「銀座湯」なる銭湯を発見。「わ、こんなところに銭湯が!」と振り返りながら見ていたら、黒Tシャツに白タオルを首にかけた、絶対「おやっさん」って呼ばれているであろうおやっさんが、ちょうど銀座湯ののれんをくぐって入っていった。その画のあまりの完璧さに「100点満点!」と盛り上がった。「銀座湯」入ってみたいなあ。気になるのが「銀座湯」の壁画。男湯の壁には銀座4丁目交差点が描かれているんだそう。女湯は花火だって。

最後に鶴瓶師匠の「青木先生」に出てきた印象深い詩を。

嶋岡晨 「かくれんぼ」

木の中へ 女の子が入ってしまった
水たまりの中へ 雲が入ってしまうように 
出てきても それはもうべつの女の子だ
もとの女の子はその木の中で いつまでも鬼をまっている

女の子の成長して変わっていく様子を表現してるのかな。でも、いつまでも鬼をまっているもとの女の子って何なんだろう。鬼って何なんだろう。

笑福亭鶴瓶一門会

笑福亭恭瓶 「大安売り」
笑福亭笑瓶 「あの日の六代目」
笑福亭鶴瓶 「青木先生」
笑福亭鶴瓶 「お直し」

9月にまた鶴瓶師匠の落語が聴けるので、とてもとても楽しみ!

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