京都旅2日目

京都二日目。友達との待ち合わせは出町柳で9時。早めに出て下鴨神社に行くことにした。朝の糺の森はよかった。やっぱり心あらたまる。
京都旅2日目の写真

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友達と合流。前日の散策っぷりを聞いてもらいつつ、叡山電車に乗り込む。わーい、叡電。森見さんの本を思い出さずにはいられない。朝に乗る1両編成の叡山電車はじつにほっこり。いつか夕闇の中を走る叡山電車に乗ってみたい。どこか別世界にいざなわれるような不思議な感覚になるのかな。
修学院駅で降りて唐長さんへ。いよいよこの旅のメインイベント、唐紙制作のワークショップです!約1ヶ月ほどかけて彫り上げた(だんなさんにもちょっと手伝ってもらったクセに偉そうに)板木の出番。
ご指導くださる職人さんは、とても柔らかい雰囲気の、それでいて芯のしっかりしていそうな方。丁寧でありながら気さくに唐紙の説明をしてくださる。のせる色を選び、大小数種類、好きな色の和紙を選んで、いよいよ作業開始。約1ヵ月かけて丹念に彫り上げた(・・・)板木にふるいで色をのせ、和紙をおいて、手でさわって色を写す。簡単そうでいてこれがなかなか難しい。色が写るのは写るけれど、自分の思ういい按配にならない。色ののせ具合、手で触る加減、和紙の種類、などなどがうまく噛み合わないとダメなんだろう。しかし、工房で本物の道具、和紙を使って作業させてもらってなんと贅沢なんだろか。そして、作業に一心に打ち込むのは気持ちがいい。
karakami.jpg
こちらが、わたくし作の唐紙です。よく見えないかもしれませんが、光の加減で模様がくっきり見えたり見えなかったりする。それも唐紙の魅力とのこと。普段はさほど目立たないけれど、ふとしたときに主役級の存在感を見せる、かっこいい。少し冒険と思って選んだ黄色の和紙が予想外にきれいで気に入った。
作業後にはなんと、当主の奥様からお話を聞くことができた。奥様の唐紙への熱い想いに触れ、心打ち震える。また、同じ回に参加された素敵な女性の方が「こんな伝統ある唐紙作りを体験できて感動」というようなことをおっしゃっていて、「ああ、ほんまやわ。こんな伝統ある唐紙作りを、自分で板木を彫るところから色を写すところまで体験したんだ」とあらためて感動した。事前にもっと勉強しておけばよかったな・・・。
その後、ショップの商品をながめる。どれを見ても新鮮でかっこいい。前に友達のお誘いで、作庭家の重森三玲さんの展示に行ったときに聞いた「永遠のモダン」という言葉を思い出した。唐紙も「永遠のモダン」だなあと思う。
それにしても有意義な時間だった。こんな素敵なワークショップを教えてくれた友達にたっぷり感謝。また、自宅での唐紙制作の説明書もいただいたので、ぜひチャレンジしようと思う。自分で「やきもち板」(判子?のようなもの)を彫って、和紙に摺ってみたい。
ワークショップが終了したのが2時。おなかペコペコということで、ワークショップでご一緒だった方が教えてくれた「セカンドハウス」でパスタごはん。美味しかったー。
そして、京都御所へ移動。残念ながら一般公開の時間には間に合わず。でも、枝垂桜が満開できれい!パチパチ写真を撮って門へとテクテク向かう途中、桜の木を愛でているときに事件はおきた。背後からいきなり「おねーちゃん、さっき桜にすごい近づいて写真撮ってたやろ?こんな写真撮ってみる?」とおじさんが声をかけてきた。奥様と2人で散歩の模様。そして、見せてくれたのはおじさんの撮った桜のアップ写真。そこから始まったおじさんによるカメラ講座。
最初は「へぇー」「ほほぅ」とありがたく聞いていたのだが・・・。おじさん、ほんとにカメラが好きで好きで教えてあげたいことがいっぱいなんだろう、話がなかなか終わらないのです・・・。こっそり願うは、奥さんの「あんた、長いこと引き止めてもあかんから行こか」という一言。でも奥さんも止めるどころか「それが難しねんな」などと、絶妙なタイミングで合いの手を入れ、おじさんの話を盛り上げる。私たちも「いろいろ教えてくださってありがとうございます~」とお礼を言って幾度か講座終了を試みるも、あえなく撃沈(笑)。結局、約30分は話を聞いたんではなかろうか。「いろいろ教えてもらっておもしろかったなあ。でも・・・、疲れたなぁ」 『疲れたなぁ』は友達と2人ぴったりユニゾン。「ちょっとエネルギー補充補充 笑」と甘味求めてふらふらと御所を出た。
BRUN BRUNで甘味摂取するも、いまだほんのり漂う脱力感。もうお宿に行こか、とバスに乗り込んだ。バスの中、しばらくして友達が見つけたおろしろ看板「チャーミングチャーハン」
charming.jpg
チャーミングチャーハン!チャーミングチャーハン!!みるみるうちに元気バロメーター満タン!これ、バスの中でなければ夜ご飯は「チャーミングチャーハン」で決まり!だったろう。
ちょっと脱線。さきほどチャーミングチャーハンサーチしてみたところ、なんと、チャーミングチャーハンではメニューの品すべてにプラス200円で「チャーハン」を付けられるんだそう。なるほど、そいつぁチャーミング!全メニューということだから、中華丼や天津飯にももちろんチャーハンが付けられる。ごはんにごはん。ごはんごはん。となると、まさかまさか?!そうです!「炒飯」にもやっぱり「チャーハン」が付けられるらしい。チャーミングが徹底してる。イカしてる。脱線ここまで。
チャーミングチャーハンによって見事息を吹き返す。あの看板を見つけてくれた友達のおかげだ。お宿に到着後はレストランで夜ご飯をいただき、そのまま大浴場へ。久しぶりに大きな湯船につかって気持ちよいよい。で、お部屋に戻り、ゆるゆると友達と語らう。旅を振り返ったり、近況を話したり、とても楽しい時間。私はベッドの端のほうにうつ伏せになって、友達の真剣な話を「うんうん」と聞いていた。「そうやなあ。そういう人っていてるねぇ」などと答えながらちょっと体を動かしたら、あれ?バランスが?なんかおかしい?と気づきながらも、あれよあれよとどんどん体が傾いていき、そのままベッドからごろりと転落。大笑い。バランスを崩した体勢を戻すこともできないなんて、はなはだしい老いっぷり・・・。そんな原始的プチイリュージョンもかましつつ、旅の最終日に向けてパワーを蓄えるべく、眠りについたのであった。ドドン・ドン(太鼓の音、おまけつき)
旅の2日目書き切ったり。しかし、ながーい!
この長い記録を読んでくだすった心優しい方へ。読み疲れたでしょうから、甘味などお好きなものでどうぞエネルギー補充を・・・(笑)。

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コメント(8)

  • hiroshi | 2008.04.19 0:42

    はい、小豆入りプリンを食べながら、
    ちゃ~みんぐ・ちゃ~はぁ~~ん
    と叫びました(笑)
    中華丼にチャーハンをセットで!と注文してみたいな。

  • ショボ | 2008.04.19 1:18

    ふふ。
    矢二郎にのったんですね。
    きっと前には総さんがいたんでしょうね。
    羨ましいかぎりです。

  • ひっそり | 2008.04.19 10:03

    思い出した、あの劇的しおしお感。搾り取られた我らのパワー。
    甘味でも補えなかったあの枯渇したココロに、あふれかえらんばかりの命の水を注いでくれたチャーミングチャーーハンッ!!
    ほんまありがたかったわ。命の恩人やね。
    バスを降りて夕餉をここでいただけばよかったね(笑)。
    でもお店で激写し笑い転げるさまが目に浮かぶ。。。
    失礼に当たらぬようにいかねばならないね(^^
    余談ですがチャーハン好きなお方は、チャーハンをおかずに炒飯をいただけるそうな。
    前にウッチャンがテレビでそうやって食べてたよ!

  • ayumit | 2008.04.19 21:56

    ヒロシさん:
    チャーミングチャーハン、ヒロシさんなら食いついてくれると信じておりました。小さくガッツポーズ(笑)。
    京都に行った際には、ぜひ「ごはんごはん」してください!
    小豆入りプリン、気になる…!
    ショボさん:
    そうそう!矢二郎叡電に乗ってきたんですよ!
    「わー!わー!」って感じでした。
    森見本、読み返したくなりました。
    京都に行くことになったら、叡電は絶対ですよ!
    ひっそりさん:
    「括弧したココロに命の水を注ぐ チャーミングチャーハン」
    これお店のキャッチフレーズによさそう!
    お願いの手紙書いてみようかな(笑)。
    おっちゃんのカメラ講座はありがたかったけど、いかんせん話が長すぎた~ねぇ(笑)。
    ほんとにひっそりさんが見つけてくれた(超グッジョブ!)チャーミングチャーハンには頭が上がらないです。
    次回、チャンスがあったら「チャーチャー」一緒に行きたい!
    おかずにもなるのかチャーハン!恐るべしチャーハン!

  • もん | 2008.04.20 23:08

    がっつり読ませていただきました!
    唐紙制作は2日目だったんですね。
    以前アップしていた作製中の版木がココで活躍、
    味わい深き色合いの唐紙が素敵です!!
    それにしてもチャーミングチャーハンはめっけものですね。
    思わずサイトで調べちゃいましたよ。
    なんだか学校の近くにあるみたいで。
    放課後の学生達に『チャーチャー寄ってく?』
    みたいな事言われてるんでしょうか(笑)
    機会があれば寄ってみたいです!!!
    もちろん注文は炒飯+チャーハンで!

  • ayumit | 2008.04.21 0:00

    もんさん:
    こんな長いの読んでくださってありがとうございます!
    ワークショップに参加したのをきっかけに、唐紙・和紙っていいなあとすごく思っています。
    今日も和な文房具本を買ってしまったりして。
    チャーチャーの近くに学校があるんですね!
    部活帰りに『チャーチャー寄ってく?』とか言われてるに違いないですね~。
    そして、同窓会などで「チャーチャー、よぉ行ったなあ」って言われたり。
    絶対、愛されてますよね。
    もんさんはまた京都に行かれる予定なんですよね。
    今、一番チャーチャーに近いんじゃないでしょうか?!
    いいなあ~。

  • ひっそり | 2008.04.27 0:54

    隊長!
    本日、チャーチャー情報を入手いたしました!!
    どうやらチャーチャーは本当にチャーチャーと呼ばれているようです(確認済み)。
    そして前にあの金曜の夜のお楽しみ番組「探偵ナイトスクープ」に出てたもようです。探偵はこえぴょん、ナイスチョイス!
    あー、見たい見たい。見たくてたまらん、この時のOAをさー。
    以上、簡単ですがご報告まで。
    本格的に行きたくなってきました、チャーチャー。

  • ayumit | 2008.04.27 1:09

    ひっそり隊員、報告ご苦労であるっ!(隊長気取り 笑)
    こえぴょんのチャーチャー訪問、見たい!見たいすぎる!
    youtubeで少し探してみたけど見当たらず・・・。
    チャーチャーでチャーハン食べたいね!どうしようもなく食べたい!
    ひっそり隊員(この呼び方が気に入ってしまった)、京都に行くことあったらぜひ行ってみてよぉー。
    そして、次に京都に行った時には、初チャーチャーな私をいざなってください!

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