やみ鍋の会

浅草寺子屋にて吉原遊郭について勉強。新吉原の見取り図や遊女の1日の過ごし方などなど面白い話しをたくさん。郭噺を聞くときにイメージしやすくなったかな。

その後、「ヤミ鍋の会」を見に経堂まで出向いた。

やえ馬さんは「初天神」。
寅ちゃんの「あれ買うて、これ買うて」のおねだり攻撃になぜか毎回、「買うてあげえな」と加勢してくる他人のおばちゃんがおもしろかった。「蜜のつぼにどぼんとつけて、ああみっともない。あんな父ちゃん連れてくるんやなかった」の団子サゲ。

瓶ニさんは「ちりとてちん」。
白菊というお酒をいただくくだりが大好き。クイクイクイ、「くーっ、美味しいでんなあ。美味しいお酒というんは、呑もうとせんでも向こうからツツツーっと勝手に入ってきまんな。呑みながら『もうそんな何をしまんねん』て思いましたわ。」

歌橘さんは「粗忽の釘」。
あ、打ち上げのときに「次のネタ候補にどうですか?」とアドバイスもらった噺だ。タイムリー。
-粗忽者の八五郎がカミさんに「箒をかける釘を打って」と頼まれた。で、打ったはいいけどえらい長い釘を壁に打っちゃった。「なんちゅうこと!隣の家の壁に突き抜けてしまったんじゃ!」とカミさんに叱られて隣の家へ確認に行くことに。なのに、そこは粗忽者の八五郎、カミさんに怒られたことをブツブツ話しながら歩いてたら向かいの家に行っちゃって「馬鹿にすんない!」となぜか怒り散らす。そんなこんなのすったもんだしてようやく隣の家にやってきて、「とにかく落ち着かなきゃなんねえ」と悠々たばこ吸ったりしていたら落ち着きすぎて、自分の結婚の成り行き話して帰ろうとする。「あんた、一体何しに来なすった?」-
「ここまで箒をかけにこなくちゃならねぇ」でサゲ。愛すべき粗忽者~。おもしろい~。上方では「宿替え」という題なんだそう。あ、歌橘さん、最初は置いていかれそうになったけど、途中からどんどん噺に吸い込まれていった。不思議な魅力がありました。

三四郎さんは自作落語。
息子が落語家であることを隠そうとする母と息子のやり取り。大阪の人ってそんなノリ!そんなノリ!おもしろかった。そして、三四郎さんはさわやかさんだった。

方正さんは「阿弥陀池」。
あー、手水廻しじゃなかったー。阿弥陀池は落語家になって初めてやった噺なんだそう。だから、とても緊張する、と。
うまいこと騙されてしもた男が、おんなじこと誰かにやったるねん!って勢いづいたんはいいけど実際はうまいことゆかず、なんでこうなるのん?というよくある展開。好き好き。中だるみしかけたところを表情やアクションでグイグイっと持ち上げて、再びお客さんをのせていくあたりはさすが!最後、嘘やねんってバラすところのオドオドぶりが最高だった。

残念ながら方正さんの「手水廻し」は聞けなかった。なんかもう、もっかい聞いて確かめないと落ち着かない感じになっとります。東京でも『俺のちょうずを聴けっ!~四者四様‘手水まわし’の競演~』やってくれないかなあ。熱望だなあ。エンディングトーク「これからの『手水廻し』」に参加させてもらいたい(笑)。

「第7回 やみ鍋の会」さばの湯にて
鈴々舎やえ馬「初天神」
笑福亭瓶二「ちりとてちん」
三遊亭歌橘「粗忽の釘」
桂三四郎「新作落語」
月亭方正「阿弥陀池」

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