いま一番行きたいところは冥土です

今日は雀々さんの独演会。ちょっと買い物をしたあと半蔵門線に乗るべく錦糸町へ。旦那さんとの待ち合わせまで時間があったのでブラブラしていたら、アルカキット横のステージで大道芸を披露していたおじいさんに目を奪われた。おじいさんは、色とりどりのキラキラした、でもなんだかちょっと怖いパーツで飾りつけられたヘルメットを付けている。ペダルを踏むと足元に置かれた太鼓がドンドコ鳴り、ヘルメットに付けた飾りがグルングルン回る。それに合わせて(でもちょっとズレている)、おふくろさんや浪花恋しぐれなどの名曲を歌うという芸。ヘルメットの飾りは何パターンもあって、1曲ごとに付け替える。その異世界感にどうにも目が離せなくなり、引き寄せられるまま椅子に座って見てしまった。強烈に焼きついた。

両サイドをおじさんとおばさんに挟まれて出にくい状況になっていたので、そのまま大道芸を見ることにした。次に出て来たのはperformer Partsさん。あ、テレビで見たことある方だ。人形のような身振りで踊る芸を「人形振り」というんだな。ビニールのカラーボールが重いというパントマイムで、最後私の方へボールが飛んで来たのでがっちりキャッチ。すかさず、重っ!って感じでガクッと手を下げてみたら、隣のおじさんに「はは、うまいねぇ!」と言われた。ちょっと嬉しかった。

私が見たのは芸王グランプリという大道芸コンテストの予選だった。10月には全国大会があるそうで、こうなると結果が気になるなあ。

その後旦那さんと合流して国立演芸場へ。国立演芸場にははじめて行ったけれど、いい雰囲気〜。並ぶ提灯に心踊る~。国立演芸場いいわあ~。栗まんじゅう可愛いわあ~。

開口一番は笑瓶さんのお弟子さんの笑助さん。ネタは子ほめでした。いつか、落語を聞く45,6歳の男性にココだっ!というタイミングで、「いやあ、どう見ても厄そこそこだ」としてやったり顔で言いたい。

雀々さん。ネタは地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)。1時間20分の大ネタ!!短めの映画くらいの長さですよね。いやあ、ものすごかった〜!!ジェットコースター下りっぱなし!!すっかり笑い疲れました。

鯖にあたって死んでしまい、冥土に来た男。亡者たちでわいのわいの大賑わいの冥土。先に死んでしまったご隠居さんと会って、「なんで死んだんです?えー薬にあたって死ぬってあるんかいな!」「ほな、三途の川まで行きまひょか〜」と三途の川まで歩く。亡者たちの行進。(鳴り物が華やかさを演出してすごい楽しい気分♪あの世やけど)途中、「娑婆に飽きたから、みなでフグ食べてこっちに来たんや~」という若旦那衆に会ったりしながら、三途の川へ到着。鬼の船頭の舟に乗って向こう岸まで。途中で乗客に追加運賃を請求する鬼。「鯖にあたって死んだ?ほな、3×8=24で24000円や!」(鬼さん、ギャグ炸裂)向こう岸へ到着。冥土の観光案内所で説明を聞く。六道の辻の真ん中の道が冥土筋(御堂筋)。冥土筋では故人となった名人たちが毎日毎日寄席をやっている。志ん朝に小さんに最近来た円楽などなどとにかく豪華。(行きたすぎる)○朝の独演会もありますよー。前売りチケット発売中!(わろてしもた…)念仏も買って、いよいよ閻魔様のもとへ。一芸披露しておもしろかったら極楽行き!というんで、みながしょうもない芸をみせる。(ここで主人公が鯖の男から地獄行きになってしまった4人の男に代わる)地獄に送り込まれた4人の男は熱湯の釜も針の山も器用に?くぐり抜け、大きな鬼に飲み込まれても、鬼の体の中であっちゃこっちゃ引っ張って大暴れ。参ってしまった大鬼は4人を外へ出してしまおうと踏ん張るが、4人の男は肛門にて出るまいと踏ん張る。困り果てた大鬼「あと二人、助さん格さんを飲み込まなあかん…!」と肛門と黄門様をかけてのサゲ。(黄門様のサゲは雀々さんバージョンなんだそう)

雑なメモですみません…。とにかくすんごいおもしろかったんです!もう冥土が楽しそうで楽しそうで!今行きたいところはダントツで冥土です、地獄八景の!(笑)

こうやって冥土をも楽しんでしまおうという落語の心意気が好き。いいなあ〜。米朝師匠の地獄八景のCD買おうかなあ。CDで落語聞くのは苦手だけれど。そして、「ちりとてちん」を見たくなった。草若師匠…!

仲入り後は方正さん。高座に上がるなり「すごいわ、あの人。やるわぁ、すごいわぁ」とはじまって、雀々さんが元気すぎる話しをいろいろと。ネタは看板のピン。5656会館で聞いた以来、二回目でした。要所要所に笑いをキュッと集めた余裕ある落語ですごくおもしろかった!

最後に再び雀々さんの高座。一文笛で終演。

「雀々さん、楽しい時間をありがとうございました!お疲れさまでした!」と心からお伝えしたくなった。帰り道では「方正さんの落語がどんどんますますおもしろくなっている!」(偉そうにすみません)と盛り上がった。

桂雀々独演会 地獄巡りファイナル
笑福亭笑助 「子ほめ」
桂雀々 「地獄八景亡者戯」
月亭方正 「看板のピン」
桂雀々 「一文笛」

ふとすると雀々さんによる桂Y團治師匠のお話が思い出される。フフフ。

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コメント(2)

  • ムギ | 2011.08.09 13:12

    タイトルだけ見てなにごとかと思った(笑
    冥土楽しそう!

  • ayumit | 2011.08.11 14:38

    冥土ばなしに爆笑してきました!

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