2011年05月の記事を集めたページ


活版アートのチカラ

活版印刷に興味を持ったキッカケは、「つるぎ堂」さんの「なまけものとおばあさんのお誕生日おめでとうカード」であることは何度かまぜごはんに書きました。そのつるぎ堂さんから、「活版アートのチカラ」というイベントがある旨のご案内をいただき、これはおもしろそう!と伺うことにした。チャンスがあればつるぎ堂さんに「なまけものとおばあさんのお誕生日おめでとうカード」の誕生秘話を突撃インタビューする企みも秘めつつ。

で、前日に場所はどこかな〜とサイトをチェックしたら、なんと!ともちゃん家のご近所ではないですか!ビックリ!で、お誘いしてみたら雨で暇にしてたとのことで一緒に行くことに。思わず嬉しい展開!

第1会場は大伸印刷のガレージ。活字が売られていたり、活版印刷の作品が売られていたり。スタッフの方に、印刷博物館での活版印刷体験がとても楽しかったので、またやってみたいけど機会がないという話しをしたら、「印刷機を時間レンタルできるサービスがあったらどうです?」と聞かれて、「それはいいですね!」とブンブン顔を縦に振った。実現されるといいなあ。

第2会場をめぐり、第3会場へ。つるぎ堂さんがいらしたので、「あの、まぜごはんにコメントいただいて」と声をかけさせていただいた。いろいろあれやこれやお話させてもらって、いよいよ「なまけものとおばあさんのお誕生日おめでとうカード」の誕生秘話について切り出してみました。まず、なまけものがお好きだということと、『しっくりくる違和感』をコンセプトにされているとのお答え。ふむふむ、『しっくりくる違和感』というお言葉にしっくり!

ちょっとおもしろかったのは、作品のモチーフがマトリョーシカだったり、ロシア語が使われていたりするので、「ロシアがお好きなんですか?」(もちろん「好きなんです」というお答えが返ってくるだろうから、次は「どういうところがお好きなんですか?」と聞いてみようと意気込みながら)と尋ねたら、「んー、普通です」というお答えが返ってきたこと。ちょっとコケちゃいました。おもしろかったー。

つるぎ堂さんのカードを6枚と女性作家さん(お名前が分からない…なんてこった…)のカード4枚を購入。その女性作家さんとつるぎ堂さんたちで夏には展示を開催するとのお話しだったので、また素敵な作品を期待して待っていようと思う。


つるぎ堂さんのなまけもののカードたち!

そうそう、近くにいたお客様と作家さんたちが「あ、きのこ。やっぱり、きのこモノに目がいってしまう」「あー、やっぱりきのこ。○○さんといえばきのこですよね」などと、あまりにもきのこ、きのことおっしゃっているので、「あのー、きのこ…なんですか?」とお尋ねしたら、「ずっと、きのこに携わっていたので未だにきのこなんです」と。その方、『きのこ文学名作選』という本に携わっていたそうです。読書界はじめての「きのこ文学」アンソロジー、きのこが出てくる本を集めた本(で合ってるかしら?)ですって!おもしろいなあ。

今日も「世の中には素敵な人がいっぱいいるなあ」としみじみ思った。

その後は、ドトールで1時間半ほどおしゃべりして(ちんまり隊「渡良瀬遊水地の巻き」の話でひとしりき盛り上がった。この日のことは今後も何度となく語られることだろう)、ころちゃんも合流して3人でもんじゃ焼きとお好み焼きを食べた。美味しかった!楽しかった!そして、安かった!雨だったけど、とてもいい1日だったな。

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ダイアン吉日さん

昨日に引き続き、今日も旦那さんと一緒に落語会。昨日は赤坂だったけど今日は浅草。堂々と歩けます。

ダイアン吉日さんというイギリス出身、大阪在住の落語家さん。とてもおもしろい経歴をお持ちのダイアンさん。バックパッカーとして40カ国ほど訪れ、1990年に日本に来たら日本文化のとりこになっちゃって、以来日本で住んでらっしゃるのだそう。茶道に華道に着付け、「日本の文化は最高ね!勉強したいことがありすぎて時間が足りないよ!」と話す目はキラキラしてました。

そんなダイアン吉日さんの落語は明るくて可愛くて、とにかく楽しい!くるくる変わる表情がおもしろいし、擬音がすんごい上手なので、とても分かりやすい。一席目は創作落語「仏滅の日」。友達の結婚式なのに寝坊しちゃっててんやわんやの1日を描いたお話。

そんなにおもしろいことを言ってるわけでもないのに、ダイアンさんが言うとなんかおもしろい。結婚式に着て行くワンピースを選びながら、「あっ、これ可愛い~。私これ好きやねん~」と体にあててみて「クサっ!うわぁ、めちゃ臭いやん!」ってのけぞるとこや、ワンピースに缶コーヒーと間違って買ってしまったお汁粉をこぼしちゃって、新しいワンピースを買おうと入ったお店で試着してみたら「ダサっ!なにこれ~!信じられへんくらいダサイ~!」と困り果てるとことか。もう、一挙手一投足に笑ってしまった。で、すったもんだしたけれど、会場に着いてみれば結婚式は明日やった〜!でサゲ。

次はふくろこうじさんのパフォーマンス。驚いたパフォーマンスをちょっと説明してみますので、よかったら想像してください。底が抜けたダンボールに入って持ち上げて、頭と足だけが出てる状態です。で、頭だけをダンボールのフチに沿って滑らすように動かす。すると、お腹あたりで体がぶった切られてズレたように見えるんです。目の前で見るとものすごい気持ち悪いのですよ、これ。「気持ち悪い!気持ち悪い!」と言いながら拍手した。

最後、ダイアンさんがもう一席。古典落語「犬の目」を英語で。WOW!! でも、簡単な英語だったので大丈夫だった。

しかし、この「犬の目」、初めて聞いたけれどナンセンスさはとびきりですね。目の調子が悪くて困った男が医者に診てもらったら、「目ん玉洗わなあかん」と目ん玉をくり抜かれる。洗った目ん玉はふやけてしまって戻そうにも入らない。「ほな日陰で乾かそか」と外に置いていたら犬に目ん玉食べられてしまう。しょうがないから犬の目ん玉をくり抜いて男に入れる。男の目は遠くまで見え、夜でも見え……ってすごすぎる〜。

これを映像化したら…と想像した。目ん玉えぐり取られて、洗ってふやけた目ん玉を押し込まれるが入らなくて、待たされたあげく、犬の目を入れられて、そうとは知らずに喜んでる男ですよ…。シュールすぎて唖然…。これをアハハ〜と笑いながら聞けるって、これは落語ならではだなあ。改めてすごいと思った。

話をダイアンさんに戻して。ダイアン吉日さんの落語は理屈なしに、「楽しい!」この一言に尽きる。また東京で落語をやってほしい。

昨日、今日と連日落語を聞いたけれど、古典落語に新作落語、外国人落語家、落語にもいろんな形があっていいもんだなあと思った。

「Dian’s Rakugo ダイアン吉日の落語会」アミューズミュージアム
ダイアン吉日 「仏滅の日」
ふくろこうじ パフォーマンス
ダイアン吉日 「犬の目」(英語)

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平成特選寄席

銀座線に乗っておしゃれタウン赤坂まで出向き、「平成特選寄席」。青山、赤坂周辺はとんと縁がない。青山一丁目駅を降りて地上へ上がった途端、いつもと違う空気に巻き込まれ恐縮し切る。「すみません、用あってちょっとお邪魔するだけですから」と思わず謝りたくなる(笑)。

少々肩身を狭くしながら向かった赤坂区民センターでの落語会。座席が後方だったので、表情がしっかり見えなかったのは残念だったけど、それでもおもしろかった!

菊六さん。初めて拝見。落ち着いていて品があって、正統派!といった印象。安心してゆったりと楽しませていただいた。ネタは親子酒!おーもーしーろーいー!

あ、座布団返しに出てこられたのらく兵さんだ!お久しぶりにお姿を拝見。

つぎは志ら乃さん。お久しぶりに拝見。やー、おもしろかった!前のめった!前のめった!ネタは持参金。初めて聞いたけれど、めちゃくちゃおもしろい話しだなあ。「そんなことあるかいな!」な落語らしい怒涛のストーリー展開。お鍋ちゃんの立場を思うといたたまれない気持ちになってしまうけれど、そっち方向へ気持ちが引きずられなかったのは、志ら乃さんのスピード感あふれる話運びのおかげかなあ。志ら乃さん、また聞きに行かなくちゃ。

落語協会副会長の市馬師匠。初めて拝見させていただいた。登場するなり会場が優しい柔らかい空気に一気に包まれた。素敵ー。そしてネタは粗忽の釘。やったよ~、粗忽者だよ~!途中、お唄も披露されて、手拍子して拍手喝采。会場が一つになった。

一之輔さん。夏泥。初見。家に入ってきた泥棒になんやかんやうまいこと言って、逆にお金を出させてしまうお話。こういうずる賢いの、一之輔さん似合う!おもしろい!今日の一之輔さんはなんだかシュールな感じがした。

志らく師匠。まくらが面白すぎる!内容はちょっとここには書けないけど。ネタは青菜。「ときに植木屋さん、菜のおひたしはお好きかな?」です。後半、旦那様のお屋敷で見た粋なやりとりを、庶民の長屋で無理無理マネするところは、もう笑いの連続!どんどん盛り上がって大笑いの中、さげの弁慶。笑いの余韻に包まれる中、緞帳がおりる。いいわあ~。

「ときに植木屋さん」「だから、でぇくだってえの」「菜のおひたしはお好きかな?」「だから、きれえだって」。帰りに歩きながら、そこのところを真似してたら笑いのツボに入っちゃって、何回もやっては1人お腹抱えて笑った。あ、笑い転げていたのは私だけですが、旦那さんと一緒だったので変な人には見られてないと思います。

「おもしろかったあ!」と何回も言いながらの帰り道。夜風が気持ちいいじゃあないですか。最高です。

「平成特選寄席」 赤坂区民センター
古今亭菊六 「親子酒」
立川志ら乃 「持参金」
柳亭市馬 「粗忽の釘」
春風亭一之輔 「夏泥(置泥)」
立川志らく 「青菜」

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失敗も経験ですよ…ね?

今日は、ヒロシさん企画の落語会「ミニミニ寄席」に出演させていただきました。

ぐわー、緊張した!そして、焦って大失敗した!ハハハハハ……。するっ亭のときはほとんど緊張しなかったのに~。練習不足だったなあ。ずっと風邪気味だったのもあるけれど、するっ亭のときくらいにもっと必死で練習していれば幾分マシだったんでは…。せっかくお誘いいただいたのにこの体たらくっ!申し訳ないっ!私の阿呆っ!

でもでも、私の前に高座に上がられたもんさん、そして、私の後にトリとして上がられた舞笑さんが、それはもうさすがの落語で楽しませてくださいました!すごくおもしろかった!

舞笑さんのネタ「水屋の富」は初めて聞いたけれど、登場人物がほとんど1人というのがとても面白いと思った。途中、勝手にあれやこれやとひとりで妄想して盛り上がるくだりも最高!私の大好きな「妄想系」としてカテゴライズしておこう。

会が終わったあとには、残られた皆さまで談笑。「一緒にお能を見に行きましょう!」と言ってくださる方もいて楽しかったー。世の中、素敵な方がたくさんいるなあ。そうそう、隣にいた方に「で、なんで落語をやろうと思ったんですか?」と改めて聞かれて、ただ不思議に思って聞いたのだと思うけど、失敗した後だっただけに「その質問、やけに刺さりますな…」とひそかにチクチク胸を痛ませたりもした(笑)。

それにしても、落語を聞いたのが久しぶりだったなあ。4月16日の小三治師匠以来か!仕事も一段落したので、また平日も寄席に行こう〜。

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大阪帰省3日目

短大時代のお仲間で集合!「花の文化園」に行ってきました。絶好のお散歩日和。お茶して、散歩して、お弁当食べて、散歩した。そして、よくしゃべった!わろたわろた!キラキラというよりは、想像たくましくギラついていた短大時代の毎日を思い出して笑った。毎日がお祭りであったなあ。

いろんな思い出話が出る中で、原人色の服を着て、映画「北京原人」を観に行った話が出てきて、「あ、最近もそんな提案をしたな…ベースは今も変わってないな…」と少々情けなく思ったり(笑)。

当時の思い出話って、何回同じ話をしても毎回めちゃくちゃおもしろいのがおもしろい。また、次回も同じ話をして笑うんだろうなあ。ハハハ、想像したらわらけるー。

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大阪帰省2日目

この日は両親と奈良の長谷寺へ行ってきました。
草もち(美味しい)、おこわまんじゅう(イマイチ)、わらび餅(美味しい)を食べ歩き、長い登楼をえっちらおっちら登って本堂まで。
有名な牡丹はいい時期は過ぎていたけれど綺麗でした。
帰りに柿の葉寿司を食べた。出来立てはちょっとしょっぱい。でも、うまいうまい!

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大阪帰省1日目

5/2より大阪に帰省。両親とも変わらず元気で一安心。

晩ご飯後に母と語らい。あいかわらず韓流ドラマは見続けているようで「いま再放送してるエデンの東がおもしろいねん。話が複雑でなあ」と言いながら紙と鉛筆を取り出した。私は心の中で「来ましたね。これは長くなるね」と覚悟の上、相づちを打ち始めた。

復讐のためだけに生きる兄弟、入れ替えられた赤ちゃん、身分の差で結ばれぬ恋などなど、複雑に絡み合う運命に翻弄される登場人物たち。

こちらが母が話しながら書いた人物相関図。何が何だか分からないとは思うけど複雑さは伝わりますかね。

で、話し始めて40分が過ぎ、話は佳境に入った。それでそれで?と身を乗りだしたら、「と、今ここやねん。最後どうなるんかなあ~」と筆を置く母。「エエエエエ…!いま再放送やろ?一回見たんやろ?覚えてへんの?」と詰め寄ったら、「それが覚えてへんねん。複雑すぎるから」って…。そりゃないわ~。40分聞かされる身にもなってくださいよ~!

「ちょっとも思い出されへんの?!」としつこく食いつく私に、「あ、これ作ったで」とサッサと話題を変える母。まあ、いいけど…。ちょこちょこ手作りするのが好きな母は、帰省すると大抵、何か手作りアイテムをくれる。今回はミニきんちゃく袋。口に紐が二本付いていて、一方を引っ張ると閉じ、もう一方を引っ張ると開く。ちょっと面白い仕掛け。

写真のきんちゃく袋の生地は、なんとその昔、母が作ってくれたワンピースの生地。小学生1、2年の頃かなあ。気に入ってよく着ていたのですよ、ピンクのリボンのワンピース!泣かすことしてくれる…。ああ、懐かしい…。涙

次の次の日に短大仲間と会うというんで、ちょうどいいねと飴ちゃんを入れて人数分用意した。就寝。

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わが星

「わが星」三鷹市芸術文化センター 星のホールにて。久々の観劇。三鷹までえんやこら観に行ってよかったー。

団地に住むとある家族はそれぞれが太陽系の星でもある。主人公は地球のちーちゃん。友達は月のツキちゃん。人の一生と星の一生が、時間や空間を行ったり来たりして同時に描かれていき、最後は地球が滅亡する。演出方法が斬新で、一秒を刻む時報のリズムが繰り返し流れて、台詞がラップ調で乗る。それが不思議とスーッと入ってくる。円形のホールだったのもとてもよかった。私も太陽系の星の一つとして、同じようでちょっとずつ違う日常を生きて、地球の、ちーちゃんの終わりを見守ってきた。

悲しいとか嬉しいとか感情が大きく揺さぶられる涙でなく、なんて説明したらよいのか分からない涙がスルスルと止めどなく出てきて不思議な体験でした。切ないけど「よかった」の涙だった。

ちーちゃんがツキちゃんにあげたアポロチョコをもらいました。かわいい、アポロチョコ。

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