2009年07月の記事を集めたページ


平(へい)!

落語の話、第2弾。

29日に初めてらくごカフェに行ったとき、31日金曜日の「月亭方正(山崎邦正)十番勝負 その弐」も気になっていた私は、空席がないかお店の方に尋ねてみた。ラッキーなことにわずかに空席ありとのことで、予約して帰ったのだった。

そして当日。いやー、笑った!笑った!方正さんの落語、すごく面白かった!まず、枕がとんでもなく面白い。まあ、「ガキの使い」などであれだけいろんなことをやってきてはるのでネタが強烈。ギリギリ笑える下ネタたっぷし。この日の落語は「貧乏神」。神様にちなんで枕では「笑いの神様が降りてくることがあるんです。芸人3人でロケ行って、神社でおみくじ引いたら、自分だけ『平(へい)』。『平』なんて引いたことありますか?」という話を。テレビで何回も聞いた話やったけど、やっぱりおなかの筋肉引きつるくらいに笑った。

落語「貧乏神」がこれまた聞きやすくて面白かったー。上方落語、大阪弁がやっぱり馴染むなあ。邦正さん、落語に出てくる、こう、情けないけどどこか憎めない人物(この落語では神様だけど)っていうのがピッタリはまるんです。貧乏神さんが甲斐甲斐しく洗濯している様子に愛おしさが爆発した。

この日のゲストは、立川志ら乃さん。先日、柳亭左龍さんの落語会で初めて見て、今回で2回目。初めて聞いたときも「面白い!」と思ったけど、やっぱり面白かった!枕では少々やる気なさげに少々毒の入った話で笑わせて、落語に入るとどんどん加速していってグイグイ噺に引き込んでいく。あのスピード感はクセになる。9月9日の「志ら乃大作戦 第6話」も楽しみ。

月亭方正 十番勝負 その弐
「だくだく」立川志ら乃
「貧乏神」 月亭方正
「祟徳院」 立川志ら乃

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落語づいていきたい

NHKの朝ドラ「ちりとてちん」で落語に興味を持って以来、もんさん主催の落語会など機会があれば落語を見てきた。「できるならもっと足繁く寄席に通いたい。でも、なかなか気軽に行ける場所がない」と気持ちくすぶり続けていた。

そんなとき、仕事帰りに気楽に立ち寄れる寄席を見つけたのです!それは、神保町の「らくごカフェ」!

存在は友達から聞いていて、いつか行ってみようと思っていた。で、ムギさんと一緒に初めて行ってきたのです。いやー、いいです、らくごカフェ!収容人数50人ほどの広さなので、噺家さんの表情も身振り手振りもしっかり見えるし、噺家さんとお客さんの波長が合ったときの一体感がすごい。たまらん。
らくごカフェで落語を大いに楽しんだあとは「さぼうる」でお茶。(飲む人はお酒がいいでしょねー) 夜の「さぼうる」には初めて行った。半地下と中2階があってごちゃっとした構造、オレンジの灯りで照らされた仄明るい店内、そこに所狭しと並べられたワールドワイドな置物たち。洞窟の中の不思議空間に迷い込んだようでワクワクする。

私たちは1階の席に座ったのだが、足下から半地下のお客さんを覗き見するのがやけに楽しかった。ムギさんと「これは覗いちゃうねー」と言いながら、仕事帰りのサラリーマンのおじさんたちが飲んでいるテーブルをチラチラと覗いた。おじさんたち、テーブル上のお料理はすでに空に近い。そろそろお開きなのねと思った瞬間、一人のおじさんがおもむろにビジネスバッグからバナナの房を取り出し、仲間に1本ずつ配りだした。仲間のおじさんたちは何一つ驚くことなく「あ、いつものバナナね」といった感じで受け取ったバナナをむしゃりむしゃりと食べ始めた。3本締めならぬバナナ締め。なかなか味わい深いもんですよ。ほろ酔い加減のおじさんたちが笑い合いながらバナナを食べている光景を上から覗くって。それを見ていたムギさんが「次の森見會にはバナナ持ってくね」と言った。私も近々バナナ締めを体験することになるようだ(笑)。

お店の入り口近くにはオーナーのおじいさまがスタンバイしており、帰り際には「閉店までまだ時間あるよ。帰るの?どこまで?ああ、花火大会もうすぐだね」などと変に馴れ馴れしい感じじゃなくて、サラッと自然な感じで話しかけてくれた。なんだかすっかりいい気分になって店を後にした。

仕事帰りに落語で笑って疲れを吹っ飛ばし、さぼうるで覗き見しながらまったり。黄金コース見つけちゃったな。よーし、落語づいていくぞー。

聞いた落語一覧を作ろうとこれまで聞いた落語を思い出そうとしているのだが、思い出し切れなくてしょぼくれている。チラシ取っておけばよかったなあ。

はち公物語 第二章
「松山鏡」  古今亭志ん八
「あくび指南」古今亭志ん公
「うなぎ屋」 古今亭志ん公
「野ざらし」 古今亭志ん八

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薪能

コメントにて教えてもらった「薪能」。もう見たくて見たくて気が狂いそうだったので、東京で近々ないか調べてみた。

台東薪能第30回記念 台東蝋燭能
2009年年8月4日(火)

うう、平日…。しかも18:00開演…。仕事が早く終われば当日券狙いで行ってみようかな。でも、浅草公会堂って屋根のあるホールだ。やっぱり野外で見たい気もするなあ。

もう一つ見つけた。
新宿御苑 森の薪能
2009年10月11日(日)
日曜日!これなら行ける!野外!見に行く!決めた!
いつか東大寺や興福寺の境内での薪能も見たいものだなあ。

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ぃよぉ~~

わたくし今日、なんと「能」を見てまいりました!

お友達が「能みる?チケットあげられるよ?」と持ちかけてくれて、「タダで見られるのなら!」と譲っていただいたのでした。貧乏性や…。
能については全くの無知。とりあえず、行きの電車の中であらすじだけは読んだけど、「寝ちゃったらどうしよう…」と心配していたんでした。で、実際に見始めたらこれが!眠くなるヒマなんて1秒もない!すごく面白かった!

大鼓と笛の音、「ぃよぉ~~」という掛け声、シテ(主人公のことだそう。覚えたので使いたくなった)が舞う足音などが、絶妙に絡み合って織り成される世界。複雑なリズム、音の強弱、緩急ある動作の美しさ。酔いますよ、これは!独特のグルーブにぐでんぐでんに酔いしれましたよ!

パリで初めて能が演じられた時、前衛音楽家たちが「ヤラレタ!」と叫んだそうです。私も全くもって「ヤラレタ!」でした。パリの前衛音楽家と同じ(笑)!

これは楽譜に出来ないアドリブの世界なんだろうなあ。うーん!かっこいい!ああ、なんだか歪んだ楽しみ方をしてきた気も…。

まあ、いっか。でも、ほんとにかっこよかった。大鼓(オオツヅミ)叩いてみたい。しなやかに手をしならせてパーン!と響かせてみたい。

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