2010年03月の記事を集めたページ


追いかけたい百栄師匠

「我らの時代 落語アルデンテ」中野ZERO小ホールにて。

とってもバランスがいい組み合わせで大満足。

一之輔さん、ちょいと斜に構えた感じ。粋。
兼好さん、とても安心感がある。お話がすんなり入ってくる。
白酒さん、しっかり落語を楽しめる。また見たい!

そんな中、私の心をひねり掴んだのは春風亭百栄師匠。笑いすぎておなかが「あいたたたたたっ」ってなった。まくらで披露された英語小咄ですでに笑い泣き。小咄を英語にして、さらにディズニー映画風味をプラスすると、あんな面白いことになるのねぇ!

新作落語「愛を喩えて」はカップルがお互いに相手のことをどのくらい好きかを喩え合うんですが、何か展開があるのかと思いきや、愛の大きさを喩えに喩えて、これでもかと喩えまくって終わった。「これ落語なん?」と疑問符が浮かびかけるも、次々に繰り出される愛の喩え方があまりに面白いもんで冷静になる暇がなかったです。ああ、笑った!

帰りに百栄師匠自ら新作落語CDを売ってらしたので、迷うことなく購入。すでにサインされてあったのを知らずに「サインしてください」とお願いしてしまったら、さらにサインしてくださいました。

春風亭百栄の落語 人間国宝への道・第一章
春風亭百栄
夢空間 (2009-12-16)
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その後、百栄師匠の情報を調べていたら、「せめ達磨」という新作落語の会のメンバーだと知る。森見会関連で「達磨」はときに分身になるくらいに身近なアイテムなので、「せめ達磨」という名前に勝手に親近感を覚えてしまう。次の「せめ達磨」の会は行かねばなるまい。

さらに、「せめ達磨」の前に百栄師匠の独演会があるのですよ。「百栄のヒラキ~骨の付いてる方~」っていう洒落たタイトルで。なんですがぁ、日にちがぁ、写真展開催中の金曜日ということでしてぇ。まいったなあ~。ふ~む~。

我らの時代 落語アルデンテ
「寿限無」 柳家花いち
「あくび指南」 春風亭一之輔
「愛を喩えて」 春風亭百栄
「近日息子」 三遊亭兼好
「花見の仇討」 桃月庵白酒

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ルノアールにて落語講座

昨日に引続き、この日も落語。「志ら乃大作戦 第九話」。内幸町ホールにて。

今回は「お食事中の方はご遠慮ください」なテーマでした。細かく想像したくないのに、そういうときに限って想像は豊かに膨らむもんで(笑)。それにしてもこの手のネタは、いつの時代でも、年齢問わず笑えるものなのね~。「三軒長屋」はもう一回聞きたいなあ。

会場にて、なんともんさんにお会いした。お久しぶりでした~。帰りに、せっかくですしとルノアールでお茶。落語のあれこれについて教えてもらう。いやぁ、面白かった!
オススメの演目も色々と教わった。B級ホラー映画的な「胴切り」と「イモリの黒焼き」がものすごく聞きたい!「イモリの黒焼き」、惚れ薬が米俵にかかってしまって、米俵に追いかけられる話だそうで。なんじゃそりゃー。米俵に感情移入したい。

あと、私が「湯屋番」が好き過ぎると話したら、「二階ぞめき」はすごいですよ、と。大妄想ストーリーなんだそう。あー見たい!聞きたい!

そして、忘れちゃいけない「愛宕山」!もんさんいわく、春のお話だから、今なら聞ける可能性高いのでは?とのこと。
『麦が青々と伸びて、菜種の花が彩っていようかという本陽気、やかましゅう言うてやって参ります、その道中の陽気なこと~』
『♪愛宕山坂 ええ坂 二十五丁目の茶屋のかか』
(江戸落語では唄が違うらしい)

でも、寄席では何がかかるか事前に分からない場合がほとんどだから、狙っては行かれないのだなあ。そんなところも、寄席に行く楽しみの一つなんだろな。また、もんさんに落語講座をお願いしたいです!

突然ですが、私の話すときのクセ?について書きます。私って話すときに小芝居が入るみたいですね。旦那さんにもよく指摘され、「あ、小芝居入った。そして、いつものごとく、誰を演じてもキャラクター一緒。男性か女性かの違いくらい」とつっこまれる。その点については友達も見解を同じくしている模様(笑)。最近は私も、小芝居が入ることを自覚し始めていて、この日ももんさんに色々話しながら、「あ、小芝居入ってる」と思っていたのだけど止められなかった。止められない自分がとても可笑しかった。

そんな話を帰りの電車の中でしました。あと、将棋のさし手「パンツを脱ぐ」についても熱く語った。「パンツを脱ぐ」は、守備力は格段に落ちるけど、それでもやらねばならない時の非常手段的なさし手なんだそうですよ!呼吸困難になるほど笑いましたとさ。

志ら乃大作戦 第九話
「子ほめ」     立川らく兵
「家見舞」     立川志ら乃
「権助提灯」   立川志ら乃
「三軒長屋」   立川志ら乃

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湯屋番おもしろい

この日は神楽坂にて毘沙門寄席を見る予定。友達と少し早めに集合して神楽坂をお散歩。あいにくのお天気だけど、そぼ降る雨の中、濡れた石畳を歩くのもなかなかオツ。

ぶらぶら歩いていたら大きな道路に行き着いた。道路を挟んだ向こうに、職人さんのこだわりがプンプン匂ってくるお店を発見!「鮎藤革包堂」はオーダーメイドの鞄工房とのこと。とりあえず店前まで行ったはいいが、気軽に入れる感じではない。「看板も革で出来てるね!」「この壁レンガかと思ったら革だ!」とか話しつつちょろっと店内を覗いたら、店主さんが「どうぞお入りください」といった感じで小さく会釈してくれた。ラッキーと入店。

店内もとてもいい雰囲気。ゆとりをもって並べられた商品、古いミシン、大きな作業台、棚にはくるくる巻かれた革がぎっしり。初めて訪れたにも関わらずみょうに落ち着く。

店主さんがまたいい雰囲気のお方。適度な距離感を保ちながら、ゆったりとした口調で、革についていろんなことを教えてくださった。ところで、タンニンなめしって知ってますか?水を含むと柔らかくなるので、カービングや細工するのに適したなめし方なんですよ。(覚えたから言いたい)

店内に並ぶ素敵な鞄はやはり素敵なお値段。でも、こちらの動物のレザークラフトなら気軽に買えますなということで、友達はもちろんキリン、私はゾウさんをチョイス。ぺったんこの状態から革を水で濡らして柔らかくし、動物をイメージしながら形作る。自然に乾燥させたら完成。切り込みに差し込んだり、そういう仕組み無しで出来るのは、”タンニンなめしだから”なのです。(偉そう)

こんな感じに仕上がりました。

その後は「ふくねこ堂」にお邪魔。ここでも店主さんがいろいろとお話してくださった。その間ずっと、店主さんと抱っこされた猫ちゃんは頬をぴったり寄せ合っていた。なんと可愛らしい。「着物は日本の民族衣装ですよ。ぜひ着てください」との店主さんのお言葉に、「着物いいかも…」と心揺らいだ。

お次は、和雑貨屋「ここん.」。竜の置物を見た友達が話し出した「竜実在説」に夢中になる。店員さんも耳ダンボになっていたようで「聞かせてください、その話!」と混ざってこられ、大いに盛り上がる。この際竜が実在したかはもうどっちでもよく(って言ったら怒られるかな?笑)、友達のその着眼点と発想力はステキすぎる!と思った。

でっかい肉まんで腹ごしらえをし、本日のメインイベント「毘沙門寄席」。前座さんも合わせて5人の噺家さんの落語を堪能。そして、5席のうち4席は過去に聞いたことのある演目だった。「あっ、知ってるこの噺!」ってなるのはなんか嬉しい。それにしても私は「湯屋番」が大好きらしい。妄想大爆発!

落語を聞いた帰り道はいつも「落語ってやっぱり面白いー」って話しながら帰る。落語はやっぱり面白いなあ。そして、次の日は「志ら乃大作戦」ということで落語つづきなのです。

毘沙門寄席
「湯屋番」   古今亭菊六
「猫の皿」   金原亭馬遊
「妾馬」     柳家さん喬
「幾代餅」   林家たい平

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