梅を見に行ったら

今日は少し電車に乗って梅を見に行った。写真を撮っていたら、後ろから声が聞こえたので振り向いたら、初老の男性とそのお母様と思われる車イスに乗ったお婆さんがいらした。「梅が綺麗だね。」と男性がお婆さんに言っていたので、シャッターを押してあげようと「梅をバックにお二人の写真を撮りましょうか?」と声をかけた。男性が「それはありがたい!でも、カメラを家に忘れてしまって…。もしよかったら、お持ちのカメラで撮った写真をメールで送ってもらえませんか?」と半分懇願するようにおっしゃるので、何か事情があるのかしらと思いつつ、「いいですよ!撮って送りますね!」と3枚の写真を撮った。

帰宅してすぐに3枚の写真を添付して、男性にメールをした。そうしたら、30分もせずに写真を受け取った旨のお返事がきた。お返事の後半には「母は結婚して以来、ずっとこの土地に住み、ここは人生の舞台そのものでした。母は来週、訳あって遠くへ引っ越しするので、もしかしたらもうこの土を踏めないかもしれないと思いながら、梅の花を見ておりました。」とあった。

そんな思いで歩いてらっしゃったのか…。私が写真を撮ってあげた後、二人の女性が駆け寄ってきて「ああ!久しぶりに会えてよかった!次、いつ会えるか分からないから!元気でいてね!」とお婆さんの手をずっと握って言っていたのは、そういう理由があったからなんだ。

「写真撮りましょうか?」と声をかけて本当によかった。私が撮った写真をあんなに喜んでくださって、「私のへっぽこ写真も役に立つことがあるんだな」と私のほうがお礼を言いたいくらいの気持ち。お婆さんが新しい土地でおだやかに過ごせるといいなあ。

こたろう君
こたろう君。可愛すぎた。

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コメント(2)

  • ひっそり | 2011.02.09 11:23

    いい出会いがあった日だったんですね。
    そして誰かが喜び、笑顔のもとになれるなんて素晴らしい!
    ほわ~っといい気持ちになりますなぁ。

  • ayumit | 2011.02.09 16:52

    思わずお役に立てて、ほんまに嬉しかったー。
    でも。お相手のメールに「何かお礼をしたいのですが」って書いてあって、「いえいえ。喜んでいただけたことだけで十分です」と返事を書きながら、「ひゅー、私ったらちょっとさすらいの旅人風~」とか思ってるようじゃまだまだだよねえ。笑

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